治験とは

臨床試験(治験)について、多くの人の理解と協力が必要です。

臨床試験(治験)は明るい未来への架け橋です。

今、世界中であらゆる種類の薬が使われています。それでもすべての病気や怪我が克服できたわけではありません。
健康や生命を脅かす様々な病気や怪我と闘いながら、より有効で安全性の高い薬を待ち望んでいる患者さんが今も数多くおられます。このため、新しい薬を開発する努力が世界中で日夜続けられています。しかし、研究者や医師の努力だけでは新しい薬を世に送り出すことはできません。

更によい薬を開発し、次の世代に渡す為には、その薬が人に対して有効かつ安全であることを確かめなければなりません。それを「臨床試験(りんしょうしけん)」といいます。さらに厚生労働省からの承認を目的として行う「臨床試験」を特に「治験(ちけん)」と呼びます。

新しい薬を世に送り出すためには、「臨床試験」「治験」について、多くの人たちの理解と協力が必要です。現在、病院や薬局で使われている薬は「臨床試験」「治験」に協力してくださった多くの被験者の方の好意があって誕生してきたものです。

薬の開発手順

薬の開発は日本、アメリカ、ヨーロッパなど多くの国で一般的に採用されている以下のような手順で行われています。

新しい薬が世にでるまでにはおよそ10~20年の歳月がかかります。そして最終的に厚生労働省の審査をパスしたものだけが製造を許されることになります。

薬の開発手順(新しい薬が生まれるまで)

基礎研究非臨床試験

  1. 新しい物質の発見
  2. 薬としての可能性を調べる
  3. 動物で薬としての作用や安全性を調べる

臨床試験(治験)

人で薬としての作用や安全性を調べる

第1相臨床試験(治験)
人で最初に行う試験で、薬の安全性と吸収や代謝、排泄のされ方を明らかにする試験。九州臨床薬理クリニック・墨田病院の臨床試験(治験)は主にこの段階です。少数の健康な人を対象に臨床試験(治験)を実施します。
第2相臨床試験(治験)
効果と安全性に関しておよその見当をつけるための試験や、薬の適切な使用量を決定するための試験。少数の患者さんを対象に臨床試験(治験)を実施します。
 
第3相臨床試験(治験)
薬の効果と安全性を確認するための試験。多数の患者さんを対象に臨床試験(治験)を実施します。

国からの承認

  1. 厚生労働省での審査
  2. 厚生労働省が薬として承認

治験の実施結果を厚生労働省が審査・承認をし、はじめて「薬」として、必要とする人たちの手元へ届ける事ができます。

薬の開発手順~新しい薬が生まれるまで

なお医療法人相生会 臨床薬理センターでは、市販後調査、生物学的同等性試験BE試験)等の承認後の調査および学術研究も実施しています。

臨床試験(治験)のルール

臨床試験・治験は国際的に認められた厳密な方法で行われます。 これは「医薬品の臨床試験の実施基準」(GCP)と呼ばれ、国の法律(薬事法)に基づいています。

臨床試験治験ボランティア(被験者)のプライバシー保護

臨床試験・治験に参加した被験者のプライバシーに関する情報は厳重に守られ、臨床試験・治験が行われた病院や関係者から外部に漏れることは一切ありません。

臨床試験治験への参加同意(インフォームド・コンセント)

臨床試験・治験を行う病院の担当医師は、参加を希望する被験者に、試験の目的や内容を説明文書を使ってよく説明し、被験者の自由意思による承諾を得なければ臨床試験・治験を始められません。被験者が臨床試験・治験の内容を十分理解し、納得した上で試験参加を自分の意思で承諾した場合は、その旨を文書として残すように決められています。
これを「インフォームド・コンセント」といいます。

治験審査委員会による臨床試験・治験の倫理的・科学的な観点からの検討

臨床試験・治験を行う病院では、臨床試験・治験の計画・内容について倫理的、科学的な観点から検討するための委員会「治験審査委員会」が作られています。この治験審査委員会の審査をパスしないと臨床試験・治験は実施できません。

*治験審査委員会
臨床試験・治験に参加する被験者の権利や安全を保護する見地から、科学や医学の専門家、試験を実施する病院とは利害関係のない委員、法律の専門家なども加えたメンバーで構成された倫理委員会。

臨床試験治験を実施する施設の体制

臨床試験・治験を行う病院は十分な検査ができる設備があり、専門の医師や看護師などのスタッフがそろっていて、緊急時にはすぐに処置ができるなど臨床試験・治験を実施するために必要な体制がとられています。

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